●2008年11月の風月譚 
100年に1度の恐慌と物の理(ことわり)



  10月になり果物の収穫の時期となりました。
自然の摂理と言うのか、初夏にかけては水分豊富なスイカの類が店頭を飾り、この時期に
なりますと、山親父やリスの冬眠や越冬のために栄養価の高い柿とか栗が採れ、自然の
恵みに浴していることに気がつきます。

 この10月は100年に1度の世界恐慌と言って良い程の経済不況が世界を席捲しておりま
す。
発信源がアメリカでありますが、アメリカはその非を認めてはいるようですが、正式に
謝ったようには見えないところが、アメリカらしいといえます。
過去においても、自分の非を認めない事が「アメリカ」ですので今更何をか況やです!
私なりに今日の状況についての感想を述べさせていただきます。先ずアメリカでは、ケース・
スタデ−の例を見るまでも無く常に経済成長は右肩上がりで推移する事,需要が供給を
上回ること、を前提としているようです。
レーガン大統領以降生産立国から、金融商品の開発で世界の指導的立場を維持し、世界の
お金が集まるような魅力的経済環境を作る事が国是と成りました。
これはあたかも、ラスベガ
スの賭場の支配人が魅力的なメニュ−を開発し、よく分からない観客に掛け金を張らせ召し
取る手法に似ております。
Sub Prime Loan」に基づく金融派生商品しても、前提はインフレで
あることとその背後に金融保健商品があり、複雑に取り込むことで問題化しないだろうという視
点があります。
アメリカかぶれの竹中元大臣は、日本が金融立国にならないと一流に程遠いよ
うな見解を示しましたが、この世界は果たして日本人がアラブ、ユダヤ、中国の専門家に伍して
やりあうほどの情報ネットワークを持っているのか、国民性として適性があるのかはなはだ疑問
であります。
金融派生商品は、最初の人々が儲ける実績をみせその後は一時群がるのですが
最終的には「ババ」を掴まされるというように思えます。
それとノーベル経済学賞の人々が、アメリカ人に多く、受賞者がその基本的理念である人類に
貢献したのだろうか、至って疑問であります。
アメリカの学問の社会では、常に人よりも先に行く
事が「善」であり、後塵を拝することは学問ではない雰囲気がありますので、実体とかけ離れた
空論が飛び交い、世界を混乱に陥れました。
共和党政権は、小さな政府と規制廃絶をうたい自
由奔放な経済政策の結果が今日の苦境を齎したことは認めたようです。
この実体を伴はない
虚構の世界は、実体の
56倍といわれる金額が動いておりますから、正常な環境に戻すには、
巨額な金額と日数が要するようです。

それにしても金持ちの人、国家は、より一層の金を求め、このような派生商品に群がり、損害が
大きくなると、結果として貧乏人を犠牲にした救済策を要求するという繰り返しであります。
このような浮き沈みがあるから、人生は面白いという人が多数いるから毎度の繰り返しに耐えら
れるのでしょうか、又は、ほくそ笑んでいる人々が思っている以上に多いのかもしれません。

 時を同じくしてノ−ベル賞受賞者の発表がありました。
4人の人々が受賞するなんて、素晴らしいことです。
それも物理学と化学の分野であり、経済学賞と異なり人類に貢献したことは、明白であります。
この慶賀から思い出すこととして、かの福沢諭吉先生が「文明論之概略」の中で先ず学問として
極めるものとして「物の理(ことわり)」物理を奨励していることを思い出しました。
当時は経済とい
わず「理財」と言ったようですが、先生は理財なるものは大変不明瞭であるがゆえに、物の理を
薦めたのでしょう。

130年前からのこの思想が脈々と我々の中に流れており、今回の受賞に結びついたのではない
かと推量しております。
「縮み志向の日本人」ではありませんが、より究極の小さいものへの指向
(ミクロの世界)が我々
に向いているように感じます。それにしても30年前の研究成果が日の目を
みず、その後も営々と研究をなさった皆さんの息の長いことに驚くばかりです。

このように一つのことに、長年努力を継続する事は天才の為せることではないかと感じます。
日本で評価が定まらず、ノ−ベル賞受賞後に文化勲章を授与するなど順番が逆でないかと思うこと
がありますが、このような功績を判断できない科学技術団にもう一歩頑張って貰いたいものです。

受賞の一端を垣間見るにつけ、極めて難解な学問分野に多数若人が携わっていることは我々の
貴重な財産であります。
これらの人々が将来の実体のある知識産業立国の礎となってもらいたいものです。
日本は日本人がいるから日本で、日本人固有の文化文明で世界に輝いてもらいたいものです。

P/S
私の期待したRED SOXも敗退し、巨人は阪神に逆転首位となんとなく面白くない野球となりました。
RAYSは万年最下位でしたがリーグ優勝できたのは、ドラフト一順目で最高の選手を指名でき、
順調に伸びてきた結果としての爽やかさがあります。

巨人が優勝しようが私には関係の無いことでごあんすよ。

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2008年
10月 鷹の台
9月 北京オリンピック雑感
8月 今年の甲子園・第90回全国高校野球大会
7月 東邦薬品(株)松谷 義範 さん
6月 節穴からのイタリア見聞
5月 大阪 適塾・
4月 文明半開か・・・
3月 沈黙の螺旋(スパイラル)
2月 アメリカについて 三題
1月 2008年は中国の年?/くたばれ巨人軍


2007年

12月 2007年を振り返って
11月 忘 八(くつわ)
10月 ローマ人の物語(塩野七生著)
9月 出世の心得
8月 4年振りのマレーシア
7月 盛夏に向かって
6月 半世紀の時間
5月 ボストンのある一面
4月 4月は新年度
3月 四季の変化
2月 これは「美しい国」のやることか
1月 平成19年 新しい年を迎えて


  2006年

12月 一犬虚に吼えれば、万犬実を伝う
11月 この国の歪んだかたち
10月 2×125乗≒無限大
9  5年と5ヶ月
8月 イランそして「ペルシャのめぐみ」
7月  戌年の前半6ヶ月
6月  高山定美さん
5月 札幌への思い入れ
4月 「西宮」について
3月 谷口直之君の退職記念出版に際して
高校時代 と その後・・・
2月 GOOD BYE Mr.CHIPS(チップス先生さようなら)
1月 新しい年 平成18年

2005年

12月 酉年を振り返って
11月 トンカット・アリと6年
10月 NHKラジオ深夜便
9月 智と徳
8月 終戦60年-怒りそして悲しみと苦しみの中で
戦争遺児として私の一言
7月 上期4題
6月 椿ちゃんは2歳
5月 25回目にあたって
4月 4月は新たな出発の月=私の高校時代=
3月 故郷 札幌 昭和30年頃まで
2月
雪池忌によせて
1月 酉年にあたって

2004年

12月 平成16年を振り返って
11月 書物は知識の源泉
10月 故 野中 孝一さんと「SPIN トレーニング」
9月 ハインリッヒの法則(1:29:300)とパン屋の経営
8月 私のPROJECT−X 甲子園への道(PART2)
7月 私のPROJECT−X 甲子園への道(PART1)
6月 6月10日は時の記念日
5月 FENWAY PARKの思い出
4月 お釈迦様と四聖諦八正道
3月 『起業5年目にあたって‐‐新たに知った事・新たな財産』
2月
『OFFSET BALANCE』(得たものと失ったもの) 
1月 『暴君の初夢』 

                      2003年

12月 『6歳のLADYに学んだこと 』
11月 『文化そして万歳三唱 』
10月 GOLD FINGER 荒木 敏明 君 』
9月 9月11日とイスラムの人々 』
8月 戦後と58年後の今日 』
7月 『三色旗ー自由,平等,博愛 』
6月 『JUNE BRIDE (6月の花嫁)
5月 『とつき十日の下宿屋の宿賃』

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