●2006年7月の風月譚 
『戌年の前半6ヶ月』



 先日湯島天神の近くをとおりかかりました。
今夏もまた猛暑に悩まされるな〜などぼんやり先行きに不安を感じながら
ふと顔を上げると「夏越の祓(なごしのはらえ)」なる言葉が目に入りました。
茅の輪をくぐることにより夏の暑さから身を守り心身の清浄を祈念する日本古来の神事との
事で私もひとくぐりして参りました。
前月にも記載しましたように,神社は仏閣と異なり現世に
かかわる、それも祝い事が多いようですので、時には神社を尋ねてみると日本古来の思い
がけない発見があるようです。

 早いもので今年も半分が過ぎようとしております。
戌年ということで何か面白いものがないか探してみました所,司馬遼太郎の小説「絢爛たる犬」
に出会いました。
今でこそペットブームなどで犬の地位も向上しましたが,明治以前は「犬畜生」
といって下等なものとされていたようです。
彼が言うに,古来犬と言う文字がつく単語にろくなものが無い。
植物などでも似て非なうものに犬をつける犬サクラ,犬梨、犬ほうずき、犬槙(まき),犬麦、
犬黄楊(つげ),犬山椒、犬樟(くす),犬辛子,犬杉菜などである。
戦国の頃,武士の恥じずべき働きとされるものに「犬槍」というものがあった。
槍を投げてつまり槍投げをして敵を突き殺すことである。
それだけでなく,敵が騎馬で柵を飛び越えるときに槍にかけたりする行為をも犬槍と言い,
功名には数えられなかった。
こう見てくると,どうも犬はこの国の人々から卑しむべき存在として遇されてきたような気が
する犬侍というではないか、そして犬死もあります。

 この様な犬模様のある今年前半を飾る言葉として「」を挙げることが出来ると思います。
」の言葉は人と為から成り立ちます。
人の為さんとすることは本来「偽」なのか、又は結果として「」になるのかは各人の解釈に
任せるとして、この「」に連なる言葉を列挙してみますと偽計,偽証、偽装、偽善、偽名、
偽悪、偽印、偽花,偽果、偽言、偽勅等があります。
」に連なる犯罪が明らかになった前半でした。
耐震強度の偽計偽装問題、ホリエモン,村上ファンド等の偽証偽言などは,我々の価値観
を根底から揺るがす問題となりました。
この分野に携わった人は,総じて高学歴のようですね。
金儲けするのは悪いことではありませんが、そのやり方において善悪,正邪の判断力は
必要不可欠であります。
しかしながら、彼らに共通して欠けている所を見ると、彼らは「犬学問」「犬知恵」に取り付
かれた輩ともいえます。
福井日銀総裁の行為に対し、首相以下が不問にするような言動を聞いたり,B型、C型肝炎
に対する裁判所の判断を観ると、この国の指導者権威者の智徳レベルの低さからして彼らは
犬侍」なのかもしれません。

 上期を飾ったスポーツとしてイチロー選手の新たな側面を知り感動したWBCと、何か納得
できないままに終わったドイツWORLD SOCCERがあります。
サッカーは肉弾合間見えるという個々人の一対一の対決であります。
オーストラリア戦でのイタリアのトッテイのPKを蹴る前の獲物を射るあの鋭い眼差しや、どの
国の無名の選手も、肉体がぶつかり合う際の迫力にスポーツのもつ崇高な魂の攻めぎ合い
を感じますが、今回日本の選手にはそれが感じられなかった。
この一瞬にかける気迫が日本人選手から感じられなかったので感銘を得ることが出来なかった。
今回、予選通過がアジア地区でオーストラリアだけで,次回からオーストラリアがアジアに編入
され枠数が4つになると、出場自体が難しくなるのではないかと懸念する私であります。

 残念なことですが乳幼児未成年者に関わる事件の多発した半年でもありました。
家族近隣の中で十分防げたと思われる事故の中で,他方では「愛国心」なるものが突然降って
来ました。
今回のサッカーに狂喜乱舞する姿に「愛国心」を見出したとするならば,これは強制的に育てる
というものではないといえます。
個々人が世界に伍していける努力をし、成果を挙げ更なる発展を遂げる中で、日本人として
自国に目覚めそして見直し、その中から「愛国心」は自然発生するものと感じます。
この日本に生まれ日本人であって良かった」!!
したがって国の為政者や指導者が「」の言葉と無縁の立場を示さなければ、国民は
「愛国心」以前に「道徳心」すら無い「半開(文明人と野蛮人の間)」のレベルに留まることに
なるでしょう。
まして小学生の愛国心の学習・評価はどうするのか,関連する人に聞いてみたい
ものです。
これ実は何度言ってもシッポをふっている犬同様「犬学習」なんだ等言わないと
思いますが・・・


P/S:
 メタボリック・シンドロームなる言葉が突然身近になりました。
腸管に付着した脂肪(体内脂肪)で高血圧、脳梗塞などに深く関連し、その潜在患者は
2,000万人とか,生活習慣病の約2倍なんですね・・
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●2006年6月の風月譚 
 高山定美さん

●2006年5月の風月譚 
札幌への思い入れ

●2006年4月の風月譚 
西宮について

●2006年3月の風月譚 
谷口直之君の退職記念出版に際して
高校時代 と その後・・・

●2006年2月の風月譚 
GOOD BYE Mr.CHIPS(チップス先生さようなら)

●2006年1月の風月譚 
新しい年 平成18年



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12月 酉年を振り返って
11月 トンカット・アリと6年
10月 NHKラジオ深夜便
9月 智と徳
8月 終戦60年-怒りそして悲しみと苦しみの中で
戦争遺児として私の一言
7月 上期4題
6月 椿ちゃんは2歳
5月 25回目にあたって
4月 4月は新たな出発の月=私の高校時代=
3月 故郷 札幌 昭和30年頃まで
2月
雪池忌によせて
1月 酉年にあたって


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12月 平成16年を振り返って
11月 書物は知識の源泉
10月 故 野中 孝一さんと「SPIN トレーニング」
9月 ハインリッヒの法則(1:29:300)とパン屋の経営
8月 私のPROJECT-X 甲子園への道(PART2)
7月 私のPROJECT-X 甲子園への道(PART1)
6月 6月10日は時の記念日
5月 FENWAY PARKの思い出
4月 お釈迦様と四聖諦八正道
3月 『起業5年目にあたって‐‐新たに知った事・新たな財
2月
『OFFSET BALANCE(得たものと失ったもの) 
1月 『暴君の初夢』 

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12月 『6歳のLADYに学んだこと 』
11月 『文化そして万歳三唱 』
10月 GOLD FINGER 荒木 敏明 君 』
9月 9月11日とイスラムの人々 』
8月 戦後と58年後の今日 』
7月 『三色旗ー自由,平等,博愛 』
6月 『JUNE BRIDE (6月の花嫁)
5月 『とつき十日の下宿屋の宿賃』


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